紫月のじぶん教室

自分で自分を開発していく自己啓発のブログです。作家になることを目標に体験記を書いています。

「『マヤの一生』と私」じぶん作家養成教室【恩人本探求編1】

おはようございます。紫月です。

私のパソコンは、ある時から、Google Chromeを起動すると、Bing(ビング)という検索画面が出るようになってきています。

初めてこの画面が出るようになったときは、何もしていないのに、なんで普通のGoogle検索画面じゃなくなってしまったんだろうと、不満げに思っていました。

ですが、最近は、毎日この画面を見るのが楽しみになっています。

それは、このBingの背景の写真が「今日は〇〇の日」と題して、日替わりで変わっていて、とても綺麗で心動かされるものばかりだからです。

 

Bing(ビング)は、Microsoft社が作った検索エンジンなんですね。強制的にこれにさせられた気がしてなんだか少し嫌ですが、写真が気に入っているので、急いで戻したりしなくてもいいかなという感じです。

 

8月6日には、広島への原爆投下の日ということで、原爆ドームの写真が出ていました。

ここ最近、小説を書くことを決意したので、自分にインパクトを与えた本などの作品やストーリーを思い出していました。小学生の頃は、戦争の本ばかり読んでいたことを思い返していたので、Bingでたまたま見た原爆ドームの写真を見て、これは、私に戦争の本ばかり読んでいたことを、早くもっと思い出しなさい、と伝えてきているのではないか、何かそんなようなメッセージを感じました。

 

毎年、広島の原爆投下の日が来ると、昔読んだ戦争の本を思い出し、8月15日の終戦の日まで、モヤモヤした気分になります。今日は長崎へ原爆が投下された日ですね。

今日から終戦の日まで、今まで読んできた日本の戦争の本を思い出し、このモヤモヤが少しでも解消されればいいなと思います。

 

小説を書くためには、書きたいストーリーがなければ、お話を考えることはできません。これまで読んできた作家の先輩方の参考書によると、自分が好きな話、印象深く残っている話について、思い出し、なぜそれが自分に影響を与えたのか洗い出すことが、自分の書きたい話に繋がる、とのことでした。

 

これから、私の心を変化させ、私の心に今でも残る本などのストーリーを“恩人本探求”というテーマを掲げて、ブログの中で語っていけたらと思っています。

 

なるべく昔の記憶から辿っていき、幼少期からの積み重ねを確認するつもりです。『「物語」のつくり方入門 7つのレッスン』(円山夢久著 雷鳥社では、あらすじなど、明確に覚えていなくてもいいから、今でも覚えている印象的な本を最低50冊は挙げてみてと言っていました。

小学生の頃に読んだ本は、本当に漠然とした印象しかないのですが、本のタイトルと本の表紙を覚えているものが何冊かあります。なぜ、20年以上経ってもその本のことを覚えているのか、その意味を少しでも見つけられたらいいなと考えています。

 

まず、今日思い出す1冊は、おそらく金の星社が出していたであろう『マヤの一生』(椋鳩十著)という本です。アマゾンで検索しても、同じ表紙の本は出てきませんでしたが、最近でもこの映画を上映しているところがあるようです。

 

小学生4年生前後、私は、金の星社が出していた、アニメ映画の絵が表紙になっている戦争の本ばかり読んでいました。今後、その何冊かを紹介していきたいと思いますが、なぜそれらを読んでいたのか、ずっと気になっていました。

 

思い出したのは、国語の授業の時に、図書室に連れていかれたときのこと。どの本を読もうかと思ったときに、友達が読んでいた、その金の星社の戦争ものシリーズの表紙に目を奪われました。表紙の絵がアニメ仕立てで可愛らしいと思ったのだと思います。

 

今でもそうなのですが、私は、昔から親しまれているような、絵画風の芸術的な絵が表紙となっている絵本などの作品には、あまり手が伸びません。大人になった今も、小説などはジャケ買いしてしまうことが多いので、小学生の頃からそうだったのかと面白い発見をしました。

 

私の小学生当時、多くの図書室の本は、芸術的な、大人っぽい絵柄の表紙のものが多く、どれもなんだかお堅そうで手に取りがたかった印象があります。

そんな中で、いつもテレビで見るアニメに近い絵が表紙の本は、図書室に置いてある本としては珍しかったんですかね。普通の本屋に行けば、キャラクターものの可愛い表紙の本はいくらでもあったのだと思いますが、図書館では、戦争を題材にした本だから、そういう絵柄の本でも置いてもらえたのではないかと、今落ち着いて振り返ってみるとそう思えます。

 

そんなきっかけで、手に取って読むようになった、金の星社のアニメ映画の戦争本シリーズ。戦争の悲惨さと、命の大切さを感じるようになったのでしょう。私は、戦争の本ばかり読むようになり、隣町に母と遊びに出かけ、大きな本屋さんに連れられて、好きな本を1冊買っていいよと言われたとき、買ってもらった本が、『マヤの一生』でした。

 

今考えると、凄くえらい子供だったなと思いました。本屋さんだったら、いくらでも他にキャラクターものの本や、可愛い付録がついた雑誌も、漫画もあるのに。そういった本に比べて、金の星社の本はハードカバーで値段が高かったですし、こういう本だったら、すぐに買ってもらえるだろうと思ったのかもしれません。こういうお出かけの本屋の場面に出くわすと、必ず、このシリーズを一冊ずつ買ってもらっていました。

 

『マヤの一生』は、お釈迦様のお母さんの名前をつけてもらったマヤという柴犬が、太平洋戦争の日本で家族と生き、死んでいくお話です。詳しくはよく覚えていないのですが、近所の市民ホールでアニメ映画の上映もやっていて、わざわざお金を払って見に行ったのを覚えています。

 

マヤが、キツネみたいに黄色くて、小さくて、目がクリクリしていて、めちゃくちゃ可愛いんです。仏様の母親という神聖な名前を与えられたそのマヤという名前にも、神秘的な力を感じて、今でも由来を覚えているのが不思議です。最近、哲学の世界に興味をもっているので、そのきっかけだったのではないかなという気がしています。

 

人間ですら食べ物がなくなっている時代に、他の動物にまわす食べ物がなくなっている世界。家族同然のマヤを殺処分に出さなければならない非情な世界。戦争というものが、想像を絶する苦しみ、悲しみの世界を生み出すことが分かる物語です。

 

融通が利かない、愛のかけらも感じさせない、国の息がかかった役人たち。お国の言うことを聞かないからと、非国民呼ばわりして排除しようとする近所の人達。少し前の日本がそうであったこと、そんな日本になった、怒り、恐怖を、小学生ながらに感じたんだと思います。そして、今、その過去を乗り越えて生きている幸せを、悲惨なストーリーに触れて、初めて、実感することができたんだと思います。

 

過酷な環境でも、大切なものを守りたいと思う人間の気持ち。人間の世界のことなど分からなくても、育ててくれる人に恩義と忠義を示し、無邪気な元気な姿で家族を喜ばせてくれる、犬の愛らしい姿。そこに惹かれて、今も忘れられないのだと思います。

 

私が書きたいのは、そんな、辛い環境を乗り越えていく人々の姿と、信じあうもの同士の絆命を輝かせて生きること、なのではないかなと思いました。

そして、このようなことを書いて、人と人とが手を取り合って、より良い世界を作ることに寄与したいのではないかと感じました。