紫月のじぶん教室

自分で自分を開発していく自己啓発のブログです。作家になることを目標に体験記を書いています。

「プロの作品の書き写しから、何がわかる?」じぶん作家養成教室【トレーニング編】

おはようございます。紫月です。

先日、小説の書き方のいくつかの参考書で勧められていた、プロの作品の書き写しを、実践してみました。

 

書き写しと言っても、手書きをするのではなく、パソコンでWord文書に打ち込みをしているだけです。

自分が気に入った作品の、気に入った部分を、とりあえずピックアップして、タイピングしてみました。

 

今日は、写経と言われるそのトレーニングを、実際にしてみたときに、何が得られたかについて、お話しします。

 

≪目次≫

 

1 文庫本の文字組がわかる

実際に文字を打ち込む前に、私は、打ち込む作品が、1ページ当たり、何文字×何行で書かれているのか確認しました。

 

Wordで、それと同じになるように設定をし、打ち込むと、自分でその本の原稿を打ち込んでいるような感じになりました。

 

投稿時の規定とはその文字組の設定は違うのかもしれませんが、こんな感じの量で書いていくのかということがわかって、書く目安の分量を実感できました

 

2 自分のタイピング力がわかる

私が今回打ち込んだのは、40字×34行で、6ページくらい。

文字数にして4,737文字でした。

時間にして、約2時間。

途中、4ページ目くらいで、左手が痛くなり始め、腱鞘炎になるのではないかと思いました。。

 

5000文字弱だと、たま~に、ブログでもそのくらい書くときあるかな、という分量ですが、途中、手を休めて思考する間もなく打つので、手の痛みが一番しんどかったです。

 

そして、ただタイピングするだけとはいえ、2時間打ち込み続けるのは、精神的にも集中力が途切れそうになりました。

ですが、本を読んでいるときよりも、内容は頭に入ってくる気がします。

読書中よりも、笑って、ニヤニヤしてしまっていました笑

 

これから、作家として、本格的にタイピングをしていく必要があるなら、手が痛くならない打ち方、早く入力する方法も研究する必要があるなと思いました。

 

3 句読点の打ち方、――、……の使い方が分かる

自分が作品を実際に書いていて、一番よく分からなかったのが、句読点の打ち方と、――、……の使い方です。

 

作品を書き上げて、校正する際に、句読点の少なさにびっくりして、どんどん句読点を足していったのですが、足している途中に、どこで句読点を打つべきか、分からなくなってしまいました。

 

プロの作品を見て見ると、句点は、案外少なくて、主語のあとに、必ず打つわけではないことがわかりました。ちゃんと意味の切れ目や、息継ぎのしやすいところに打たれている印象を受けました。

 

そして、――が思った以上に、結構使われていました

――を入れた方がいい場合と、そうでない場合の違いが、なんとなくでしか分からなかったのですが、また他の作品を確認しつつ、自分の中でも積極的に使っていこうと思いました。

 

4 鍵かっこ内の会話文と地の文の繋がり、会話文の書き方が分かる

小説は、会話文が多いので、自分で書いていて、地の文と会話文の割合や、地の文から会話文への移行、その逆の書き方をどうすべきなのか、よく分かりませんでした。

 

学生時代の作文コンクールなどでは、

私は、〇〇すると、

「〇〇〇」

と言った。

 

のような、会話文を挟む書き方を多くしていた気がするのですが、小説では、鍵かっこの前は、句読点で文が終わっていて、鍵かっこの後ろも、「と言った」という記述をしているものはありませんでした。

 

また、鍵かっこ内の、句点と句読点、……、――の使い分けも、色々なパターンがありました

 

どういった話し方をしているかで、印象が変わってくるので、その細かい書き分けも大切なのだと感じました。

 

5 行換えの仕方がわかる

実際に書いていて、どこで行換えしたらよいかも、よく分からない点でした。

意味の切れ目で行換えするといい、と書いている参考書がありましたが、曖昧でよく分からず…。

 

でも、実際の作品を見て見ると、一文で行換えしていることも多く、頻繁に行換えするものなのだ、ということがわかりました。

 

自分で校正していると、行換えが少なくて、ずっと文章が続いていることが多くありました。どこかの本に、ページが文字で埋まりすぎていたら、それは行換えが少ないということだから、行換えを入れて、見やすくするという視点も大事と書いてあった気がします。

 

写経をすると、そういった、一ページの密度も分かるので、参考にしようと思いました。

 

6 情景描写や感情表現の書き方がわかる

自分で作品を書くと、嬉しがった、怒った、イラっとした、のような、感情の形容詞を多用しているような気がしました。ですが、プロの作品は、こういう感情の形容詞はほとんど使っていなくて、体の反応で感情を表現しているような気がしました。

 

音、匂い、視覚、手触り、をふんだんに使っていて、その様子から、登場人物の心の動きを表しているように思えました。

 

そして、会話文が多く、その中で、登場人物の心の変化を書いていることが分かりました。

 

情景描写をどれくらい詳細に書くのか。分量や描写を入れるタイミングなども、参考にできそうです。

 

感情に訴えられる作品を書くためには、この情景や感情の描写をどのようにしていくのか、というのがかなり大事なポイントになるのではないかと思います。

良い例に沢山触れて、自然に感情の動きを表現できるようになればいいなと思いました。

 

7 作品の構成がわかる

打ち込みが終わった後、その作品の章構成を、各章のページ数を数えることで、確認しました。そして、おそらくこれが、起承転結になっているのではないかという、あたりをつけてみました。

 

1冊の本を書くのに、どんな構成になっているのかというのは、自分が書く際の、非常に参考になると思います。

 

どんなシーンに何ページ費やしているのか、他の作品のものも確認して、自分の長編作品を書く際の目安にしようと思いました。

 

終わりに

プロの作品の写経は、自分の肉体的に少しキツイですが、自分で書くことに行き詰まったり、どう書いていいかわからなくなったりしたときにやってみると、色々な発見があることが分かりました。

 

この写経の後遺症か、今、ブログを書いていても、左手が若干痛く、違和感があるのですが、手がおかしくならないくらいの分量で、ちょこちょこ打ち込んでみるのはいいのかもしれません。

まぁ、話の流れがあるので、ここまでは打ち込みたいというのはありましたが、自分の手の状態は最優先だと思いました笑

 

何にせよ、参考書で、こうやってみるといいと書かれていることは、一通り、四の五の言わず、実際にやってみるのがいいですね。

やってみて、無駄だと思えば、それが分かっただけで見っけものですし。

何が自分にあっていそうか、何が自分の役に立つのか、色々試してみて、自分なりのものを作っていければいいなと思いました。

 

また、手の様子がましになったら、他の作品や、他の部分を写経しようと思います。

作品をより深く楽しめるのでお勧めです。

興味のある方はぜひ一度やってみてください。